クラインウィッチ2‐魔女と神官

2014年制作(絶版)
ゲームデザイン、イラスト/翠丸

内容物
 手札カード:35枚
フェイズ進行カード:4枚

攻撃カード:12枚
防御カード:14枚

連弾突破 vs 絶対防衛


両者共有の山札を使い、攻撃側と回避側に分かれての非対称型・対戦ゲーム。

複数あるフェイズに、手札からカードを割り振ることで行動を決めますが、使うカードはどのフェイズで使うかで性能が変わります。

横5列で展開される防御に対し、魔女(攻撃側)が攻撃を貫通させるべく、防御の薄いところを狙い、ときに攻撃を散らしながら、攻撃を重ねていきます。

神官(防御側)は魔女の攻撃に応戦して防御を固め、守りきるべく行動します。

魔女は神官の防御を突破できるか?

神官は魔女の攻撃を防ぎきれるか?

ゲーム概要は後回しにして、このゲームの核となるシステムを紹介します。

それがプロット(行動構築)です。

「手札を振り分けて、そのターンの行動を決定する」

わけですが、それは順を追って説明いきます。
(※プロットのシステムとしてはクラインウィッチ1と同じですが、要素やゲームとしての場が異なるため、勝手も異なります)


まずは手札カードを見てみましょう。

1枚のカードには

[反応][展開][行動][特殊効果(追加効果)]

の4つのステータスが書いてあります。

が、1枚のカードで使うのはこの4つの中の1つだけです。

また、同じカードでも魔女側が使う場合と怪盗側が使う場合で使うステータスが一部異なります。


ゲーム中はこの手札カードを、ゲーム進行に対応した4つのフェイズカードの手前側に配置します。(下図)

(※ゲーム内では伏せて置き、その後順に公開していきますが、説明の都合上で表向きに置いてます。また対戦する2人のプレイヤーは向かい合っているので、本来はそれぞれの手前側に置きます)

各フェイズに置いたカードは、そのフェイズに対応したステータスのみが適応されます。


つまり、左の例だと

[反応]4
[展開]■■×■■
[行動]展開範囲の全箇所に1枚ずつ、攻撃/防御カードを山札から設置する
[特殊効果]攻撃/防御カードの山札を上から5枚見て、任意の順番に並び替えて山札に戻す

がこのターンの行動になります。

例えば同じ手札でも、右図のように置いた場合は

[反応]1
[展開]任意1箇所
[行動]展開範囲の1箇所に2枚、攻撃/防御カードを山札から設置する
[特殊効果]攻撃/防御カードの山札を上から5枚見て、任意の順番に並び替えて山札に戻す

という行動になります。

このように、同じ手札でもどう配置するかによって様々な行動パターンが選択できる、これがこのゲームの行動構築です。

ゲームの進行は、毎ターンの最初に前述の行動構築を行い、それらのカードを公開しながら行動を処理していく、という流れです。

2人のプレイヤーが担当する魔女と神官は、右の図のように、5列のラインで攻撃と防御のカードを展開していきます。魔女が攻撃側(赤)、神官が防御側(青)になります。

前述のようにプロット(配置)したカードを、以下の順番に公開しつつ、その処理を行います。


◆反応

両プレイヤーの反応のステータスを比較します。

数値の大きい方が、この後の行動の「先手」「後手」の決定権を得ます。

ここからは、一つのフェイズごとでなく、展開フェイズ・行動フェイズ・特殊行動フェイズをまとめて先手プレイヤーが行い、その後に後手プレイヤーが同様に一連のフェイズを行います。

ちなみに、序盤は相手の動きに応対するため「後手」が有利ですが、勝負が切迫する状況になると「先手」を取ることが勝負を決することにもなります。


◆反応

両プレイヤーの反応のステータスを比較します。

数値の大きい方が、この後の行動の「先手」「後手」の決定権を得ます。

ここからは、一つのフェイズごとでなく、展開フェイズ・行動フェイズ・特殊行動フェイズをまとめて先手プレイヤーが行い、その後に後手プレイヤーが同様に一連のフェイズを行います。

ちなみに、序盤は相手の動きに応対するため「後手」が有利ですが、勝負が切迫する状況になると「先手」を取ることが勝負を決することにもなります。


◆展開

攻撃/防御カードを展開する5列のうち、このターンに自身が置ける列が決まります。


◆行動

テキストに書かれた行動に従い、先の展開フェイズで明示された展開範囲に、攻撃/防御カードを設置します。

展開範囲の1箇所だったり2箇所だったり全箇所だったり、1枚だったり2枚だったりといろいろですが、必ず1枚は攻撃/防御カードを設置することになります。


◆特殊効果

攻撃/防御カードを追加したり、山札を操作したり、攻撃/防御力を一時的に高めたりと、様々な効果があります。

これらを駆使して戦局を有利に運んでください。

「クラインウィッチ1‐魔女と怪盗」と違い、魔女(攻撃)側だけでなく神官(防御)側も特殊効果を使用できます。

また、任意でなく毎ターン必ず使うので、この特殊能力が戦略の要になるでしょう。


この一連の流れ、カードを使ったプロット(行動構築)とそれらの処理を何度も行います。

魔女側の手番の最後に攻撃を行うことができ、任意の列ごとに攻撃/防御カードの数値合計を比較します。

その際に魔女側が神官の防御を突破し、その突破した列が2列になれば魔女の勝利です。

神官は防御を固めて魔女の攻撃を防ぎ、魔女の攻撃カードが尽きたら神官の勝利です。


だいたい8~10ターンくらいで勝負がつきます。


対戦相手の行動を予測しながら、手札をどこに振り分けてどのように行動するか、また温存するか。

プロットの悩ましさとうまくいったときの嬉しさを楽しんでください。